野球肘について
- ボールを投げるときに痛みがある
- 投球フォームが崩れる
- ひじを曲げ伸ばしするときなど、日常生活で痛みがある
- 肘に慢性的に痛みがある
なぜ野球肘は起こるのか?
野球肘(投球障害肘)は、野球の投球動作を繰り返すことで肘に過度な負担がかかり、骨や靭帯、軟骨が損傷する障害です。特に成長期の選手に多く見られますが、大人でも発症します。
投球時の肘への過度な負担(オーバーユース)
投球動作では、肘に強いストレスがかかります。特に過剰な投球数や休息不足が原因で、肘への負担が蓄積し、炎症や損傷が起こります。
過度な投球が問題になる理由は、繰り返し肘を酷使することで、靭帯や軟骨が耐えられなくなる、成長期の骨や軟骨はまだ未成熟なため、ダメージを受けやすいためです。また、疲労が蓄積すると、正しいフォームを維持できなくなり、肘に負担が集中します。
フォームの問題(肘への負担が増える投げ方)
間違った投球フォームは、肘に余計な負担をかけ、野球肘のリスクを高めます。
フォームの問題点として多いのが、肘が下がった投げ方(アーム投げ)、肘を過剰に捻るフォーム(カーブの多投やスナップを効かせすぎる)、下半身の力を使えず、腕だけで投げることです。
成長期の骨や軟骨の未成熟さ
成長期の子どもは、まだ骨や軟骨が発達しきっておらず、強いストレスに耐えられないため損傷しやすいです。
骨端線(成長軟骨)が傷つきやすい、軟骨や靭帯が未発達で、負担を分散できないことは成長期特有の問題として挙げられます。無理な練習を続けると、将来的に関節の変形につながります。
筋力不足や柔軟性の低下
投球動作には、肩・肘・手首だけでなく、全身の筋力や柔軟性が関係しています。
筋力・柔軟性不足が招く問題には、肩や体幹の筋力が弱いと、肘への負担が増え、股関節や背中が硬いと、フォームが崩れやすくなります。また、前腕や指の筋力が不足していると、無理にスナップを効かせてしまうことがあります。
適切なケアや休養ができていない
痛みを感じても、無理に投げ続けると症状が悪化し、慢性化してしまいます。
間違ったケアの例には、痛みを無視して投げ続ける、投球後のアイシングやストレッチを怠る、痛みがあるのに無理に試合に出るなどがあります。
症状が改善しない理由とは?
野球肘(投球障害肘)がなかなか治らないのは、肘にかかる負担が続いているためです。肘の靭帯や軟骨、骨の損傷が適切に回復しないまま、負荷をかけ続けると症状が長引き、最悪の場合、手術が必要になることもあります。
投球を続けてしまい、肘に負担がかかり続けている
野球肘は、投球によるオーバーユース(使いすぎ)が原因で起こるため、休まずに投げ続けると治るどころか悪化してしまいます。
肘に負担がかかる原因として、痛みがあるのに無理して投げる、十分な休養を取らずに、練習や試合に出続けることが挙げられます。また、投球フォームが悪く、肘に負担が集中している、ノースロー期間を守らず、早期に投球を再開してしまうことも原因のひとつになります。
フォームが悪く、肘に負担がかかり続けている
間違った投球フォームで投げ続けると、肘に余計なストレスがかかり、なかなか改善しません。肘に負担がかかるフォームの例には、アーム投げ(肘を下げて腕だけで投げる)や、下半身を使わず、腕だけで投げていることが挙げられます。
特に成長期の選手が、カーブなどの変化球を多投していると肘に負担がかかりやすくなります。さらに、リリース時に肘が極端に伸びていると、肘へのストレスが大きくなります。
肘の炎症や損傷が慢性化している
野球肘は初期の段階で適切な治療をしないと、炎症が慢性化し、回復が遅くなります。
慢性化すると、軟骨や靭帯がダメージを受け続け、組織が回復しにくくなり、痛みが引いても、すぐに再発しやすくなります。また、肘の可動域が狭くなり、完全に曲げ伸ばしできなくなることもあります。
肘以外の筋力不足や柔軟性の問題
肘に負担がかかるのは、実は体全体の使い方や筋力不足も関係しています。筋力や柔軟性の不足が影響する理由に、肩や背中の筋力が弱いと、肘への負担が増えることが挙げられます。
他にも、股関節が硬いと、下半身のエネルギーを活かせず、腕だけで投げることが原因のひとつになります。さらに、胸郭(胸まわり)の動きが悪いと、スムーズな投球動作ができなくなる可能性があります。
適切な治療・リハビリができていない
痛みを感じても、適切なケアをしていないと治りが遅くなります。例えば、痛み止めを飲んでで無理に投げても、一時的に痛みが消えますが、根本的な解決にはなりません。
また、ストレッチやリハビリをせずに、痛みが治まるのを待つだけ、アイシングばかりしても、血流が悪くなり回復が遅れる原因になります。
実は野球肘ではなく、他の障害の可能性がある
「野球肘」だと思っていても、実は違う原因で肘が痛んでいるケースもあります。
・内側側副靭帯損傷(UCL損傷)の場合、 肘の内側がいたみます。重症ならトミー・ジョン手術が必要な可能性があります。
・離断性骨軟骨炎(OCD)の場合、肘の関節内で軟骨が剥がれ、痛みや引っかかり感が出ます。
・尺骨神経障害の場合、肘の内側~小指にかけてしびれや痛みが出ます。
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